集合住宅は「避難所に行かない」前提で備える
鉄筋コンクリートの集合住宅は、地震で倒壊する可能性が木造より低く、浸水想定区域外なら在宅避難が基本になります。一方で、停電すると次のことが同時に起こります。
- エレベーターが止まり、高層階との行き来が階段だけになる。
- 給水ポンプが止まり、断水する。受水槽があっても、ポンプなしでは上階へ水が上がらない。
- オートロックや機械式駐車場が動かなくなる。
- 排水管が損傷していると、水が流せてもトイレを使えない。
エレベーター停止は復旧まで数日かかることがあり、水や食料を外から運び上げるのは現実的ではありません。備蓄は戸建てより多めの7日分を目安にします。
トイレが最大の問題
地震後は排水管の破損を確認するまで、水洗トイレを流してはいけません。下の階に汚水があふれる事故が実際に起きています。管理組合の確認が出るまで簡易トイレを使う前提で、1人1日5回分を7日分用意します。集合住宅では備蓄計算の「集合住宅の中高層階」にチェックを入れると、2割増しで計算します。
長周期地震動と家具固定
高層階は長周期地震動で大きくゆっくり揺れ、家具が滑って移動します。固定は突っ張り棒だけでなく、L字金具やストッパー、ガラス飛散防止フィルムを組み合わせます。特に寝室とキッチンの背の高い家具を優先します。
管理組合と決めておくこと
- 防災備蓄倉庫の場所と中身。
- 安否確認の方法(玄関に貼る安否シールなど)。
- 給水車が来たときの受け取り方法と、高層階への運び上げの助け合い。
- 排水管の点検が済むまでトイレを使わないルールの周知。
まず今日やること
- 備蓄計算で「集合住宅」にチェックを入れ、7日分を計算する。
- 寝室の家具1つを固定する。
- 管理組合の防災マニュアルの有無を確認する。