大雪で多い事故
国土交通省によると、大雪の年には除雪作業中の事故が年間1000件以上起き、100人以上が亡くなります。亡くなった人の約8割は65歳以上です。
事故の多くは、次の場面で起きています。
- 屋根の雪下ろし中の転落、はしごからの転落
- 屋根から落ちてきた雪の下敷き
- 雪で埋まった車の中での一酸化炭素中毒
- 大雪による停電の中での寒さ
車が雪で埋まったら、まずマフラーの周りを除雪する
雪で立ち往生した車の中でエンジンをかけ続けると、マフラーの出口が雪でふさがれます。排気ガスが車の下にたまり、車内に入り込みます。一酸化炭素は色もにおいもないので、気づかないうちに中毒になります。
JAFの実験では、マフラーの周りが雪で埋まった車の車内の一酸化炭素濃度は、次のように上がりました。
| 条件 | 結果 |
|---|---|
| マフラーの周りが雪で埋まったまま | 16分後に400ppm、22分後に測定の上限の1000ppm |
| 運転席の窓を5cm開けた | 約40分後に400ppm。窓を開けても防げない |
| マフラーの周りを除雪した | 一酸化炭素はほとんど検出されなかった |
立ち往生したら、次のことをします。
- エンジンをかけるなら、マフラーの周りをこまめに除雪する。雪が降り続く間は、定期的に確認する。
- 除雪できないほど降っているときは、エンジンを止める。毛布や防寒着で寒さをしのぐ。
- 路上で動けなくなったら、むやみに歩き回らない。救助を待つ。
- 疲れたときや危ないと感じたときは、路上ではなく、道の駅やパーキングエリアで休む。
冬に車に積んでおくもの
首相官邸の「雪害」のページが挙げているものに、立ち往生への備えを加えています。
- スコップ(マフラーの周りの除雪に必ず使う)
- タイヤチェーン、牽引用ロープ、ブースターケーブル
- 毛布、防寒着、手袋、使い捨てカイロ
- 飲み物と食べ物(1人1日分以上)
- 懐中電灯、携帯ラジオ、スマホの充電ケーブル
- 簡易トイレ
大雪の予報が出ているときは、車での外出そのものを控えるのがいちばんの備えです。出かけるなら、燃料を満タンにしておきます。
雪下ろし・雪かきの注意点
国土交通省は、除雪作業中の事故で最も多いのは屋根からの転落だとして、「雪下ろし安全10箇条」をまとめています。
- 安全な装備で行う(最重要)。命綱、ヘルメット、すべりにくい長靴を使う
- はしごは固定する
- 作業は2人以上で行う
- 足場の確認を行う
- 雪下ろしのときは周りに雪を残す(落ちたときのクッションになる)
- 屋根から雪が落ちてこないか注意する
- 除雪道具や安全対策用具の手入れ点検を行う
- 除雪機の雪詰まりは、エンジンを切ってから棒などで取り除く
- 携帯電話を身につける
- 無理はしない
高齢の家族が雪下ろしをしている家では、1人で屋根に上がらないよう、家族で決めておきます。自治体によっては、高齢者世帯の雪下ろしの費用を補助していたり、除雪ボランティアを紹介していたりします。
家の備え
大雪では、停電と道路の通行止めが重なり、買い物にも行けない日が続くことがあります。
- 食料と飲料水を7日分備える。量は備蓄計算で出せる。
- 電気を使わない暖房を考えておく。石油ストーブは停電でも使えるが、石油ファンヒーターは電気が必要。
- カセットガスストーブや石油ストーブを使うときは、1時間に1〜2回換気する。
- 灯油とカセットボンベは、冬に入る前に多めに買っておく。
- 給湯器や水道管の凍結に備えて、夜は少し水を出しておく(地域の水道局の案内に従う)。
停電への備えは停電への備えに詳しくまとめています。
まず今日やること
- 車のトランクにスコップと毛布を積む。
- 家族で「屋根の雪下ろしは1人でしない」と決める。
- 備蓄計算でカセットボンベと食料の量を確認する。