地震の火災の多くは電気から
内閣府の検討会の報告によると、大きな地震で起きた火災のうち、原因がわかったものの過半数が電気に関係していました。
| 地震 | 原因がわかった火災 | そのうち電気関係 |
|---|---|---|
| 阪神・淡路大震災(1995年) | 139件 | 85件(約6割) |
| 東日本大震災(2011年) | 110件 | 71件(約6割強) |
冬は空気が乾き、暖房器具を使うので、火災が広がりやすい季節です。1月17日の阪神・淡路大震災は、冬の早朝に起きました。阪神・淡路大震災から学ぶ
通電火災とは
地震で停電したあと、電気が復旧したときに起きる火災です。次のようなことが原因になります。
- 倒れた電気ストーブやヒーターに電気が戻り、近くの布団や衣類に火がつく
- 家具の下敷きになって傷んだ電気コードがショートする
- 水槽の転倒などで濡れたコンセントや電気器具から火が出る
避難して誰もいない家で起きると、見つかるのが遅れ、周りの家に燃え広がります。
避難するときは、ブレーカーを落とす
家を離れるときは、必ず分電盤のブレーカー(主幹ブレーカー)を落とします。電気が戻っても、家の中には流れません。
家に戻ってブレーカーを上げるときは、次の順で確認します。
- 電気器具が倒れたり壊れたりしていないか見る。
- ガスの臭いがしないか確かめる。
- 電気器具のプラグをコンセントから抜いておく。
- ブレーカーを上げ、しばらく煙や臭いがないか見る。
感震ブレーカー
揺れを感じると、自動で電気を止める器具です。夜中の地震や、家にいないときの地震でも、電気を止められます。内閣府の検討会の報告では、次の3種類に分けています。
| 種類 | 仕組み | 向いている家 |
|---|---|---|
| 分電盤タイプ(内蔵型・後付型) | センサーが揺れを感知し、一定時間後にブレーカーを落とす | 家全体の電気を止めたい。取り付けは電気工事店に頼む |
| コンセントタイプ | センサーが揺れを感知し、そのコンセントの電気をすぐ止める | 電気ストーブなど、特定の器具だけ止めたい |
| 簡易タイプ | おもりの落下やばねの力で、ブレーカーのスイッチを落とす | 工事をせずに自分で付けたい |
報告では、種類ごとに次の点に気をつけるよう挙げています。
- 明かりを確保する(分電盤タイプ・簡易タイプ)。 作動すると家中が真っ暗になります。停電で点灯する足元灯や、枕元の懐中電灯を用意します。
- 高い場所での作業に気をつける(分電盤タイプ・簡易タイプ)。 分電盤は高い位置にあることが多いので、踏み台からの転落に注意します。
- 取り付け方に注意する(簡易タイプ)。 説明書どおりに取り付けないと作動しないことがあります。
- どの器具の電気を止めるか選ぶ(コンセントタイプ)。 止めたい器具のコンセントに付けます。
在宅で人工呼吸器などの医療機器を使っている家は、電気が止まると命にかかわります。家全体の電気を止める種類を付ける前に、医師や機器の業者に相談してください。
種類ごとの費用の目安と、家に合う選び方は感震ブレーカーの選び方にまとめています。
感震ブレーカーの設置費用を補助している自治体があります。木造住宅が密集した地域に限っていることが多いので、防災の補助制度や補助制度の探し方で確認してください。
火を出さないための、ふだんの備え
- 電気ストーブや石油ストーブの周りに、燃えやすいものを置かない。
- 寝るときは暖房器具を消す。
- 住宅用火災警報器が付いているか、10年以上たっていないか確認する。選び方は住宅用火災警報器の選び方。
- 消火器を台所の近くに置き、使い方を確認しておく。選び方は住宅用消火器の選び方。
- 水槽や花瓶を、電気器具やコンセントの上に置かない。
まず今日やること
- 家の分電盤の場所を確認し、主幹ブレーカーがどれか家族で共有する。
- 枕元に懐中電灯を置く。
- お住まいの自治体に感震ブレーカーの補助があるか調べる。