備えのガイド › 集合住宅に住む家庭

マンションの水害対策 地下の電気室が浸水すると何が起きるか

マンションの水害で怖いのは、住戸より先に地下の電気室が浸水することです。令和元年東日本台風での被害、国のガイドラインが示す止水板などの対策、住民ができる備え、車と駐車場の扱いをまとめます。

この記事の内容(5項目)
  1. 住戸が無事でも、生活が止まる
  2. 国のガイドラインが示す考え方
  3. 管理組合で確かめること
  4. 住民ができる備え
  5. まず今日やること

住戸が無事でも、生活が止まる

マンションの水害では、上の階の住戸に水が来なくても、生活が止まることがあります。電気を受ける設備(高圧受変電設備)や給水ポンプが、地下や1階に置かれていることが多いからです。

国土交通省の発表では、令和元年東日本台風(第19号)の大雨に伴う内水氾濫で、「高層マンションの地下部分に設置されていた高圧受変電設備が冠水し、停電したことによりエレベーター、給水設備等のライフラインが一定期間使用不能となる被害が発生しました」。

これを受けて国土交通省と経済産業省は、検討会を設けて建築物における電気設備の浸水対策ガイドライン(2020年6月)をまとめ、マンション、オフィスビル、病院などに周知しています。

国のガイドラインが示す考え方

ガイドラインは、高圧受変電設備などがある建物の新築時・改修時を対象に、次の順で対策を考えるとしています。

  1. 目標水準を決める。 国や自治体が公表する浸水想定などを調べ、想定される浸水の深さや続く時間を踏まえて「設定浸水規模」(例:〇〇cmの浸水深)を決める。
  2. 浸水の経路を洗い出す。 出入口、地下駐車場のスロープ、換気口、配管やケーブルの貫通部など、設備に水が届くまでの道すじを予測する。
  3. すべての経路をふさぐ。 建物の出入口に止水板を設置するなど、「水防ライン」を決めて切れ目なく対策する。

武蔵小杉の事例では、住民が土のうを積んで1階への浸水は防いだものの、地下の配管経由で水が入り、貯水槽があふれて地下3階が浸水しました。玄関だけ守っても足りない、ということです。

管理組合で確かめること

住民ができる備え

まず今日やること

  1. 住所でハザード確認で、建物の浸水想定を調べる。
  2. 受変電設備と給水ポンプが地下にあるかを、管理組合に確かめる。
  3. 大雨のときに車をどこへ移すかを決めておく。
出典・参考
最終更新: 2026-09-20