備えのガイド › 集合住宅に住む家庭

管理組合のマンション防災 安否確認・備蓄倉庫・訓練の進め方

マンションの防災は、管理組合が決めておくことで差がつきます。安否確認の方法、要配慮者の把握、防災備蓄の置き場所、訓練の進め方、地区防災計画と東京都の登録・補助制度をまとめます。

この記事の内容(9項目)
  1. 管理組合が決めると、住民の行動が変わる
  2. 1. 安否確認の方法を決める
  3. 2. 要配慮者を把握する
  4. 3. トイレのルールを周知する
  5. 4. 防災備蓄をそろえる
  6. 5. 訓練をする
  7. 6. 計画として残す
  8. 7. 制度と補助を使う
  9. まず今日やること

管理組合が決めると、住民の行動が変わる

マンションでは、住民が個々に備えていても、建物の設備は共用部です。エレベーター、給排水管、非常用電源、防災倉庫のどれも、管理組合が決めないと動きません。順番に決めていきます。

1. 安否確認の方法を決める

大きな地震のあと、誰が無事で、誰に助けが必要かを早く知る方法を決めます。

2. 要配慮者を把握する

エレベーターが止まると、階段を使えない人は動けなくなります。高齢の人、体の不自由な人、妊娠中の人、乳幼児のいる世帯、在宅で医療機器を使っている人を、希望者の申告に基づいて把握します。名簿は個人情報なので、保管方法と見られる人の範囲を規約や細則で決めます。用語の意味は避難行動要支援者にまとめています。

3. トイレのルールを周知する

排水管が壊れていると、流した水が下の階に逆流します。東京都下水道局も「特に集合住宅の場合は、下の階のお宅へ汚水が逆流する場合があります」としています。点検が終わるまで水洗トイレを流さないことを、掲示と回覧で全戸に知らせます。1戸でも流すと被害が出ます。詳しくはマンションのトイレと排水にまとめています。

4. 防災備蓄をそろえる

5. 訓練をする

6. 計画として残す

災害対策基本法には、住民や事業者が自主的に作る地区防災計画の制度があります。国土交通省のモデル事例(Eマンション地区防災計画)では、管理組合の自主防災会が、建物と地域のリスク、活動基準と組織体制、地震・水害それぞれの対応をまとめています。作った計画は、市区町村の防災会議に提案して、市区町村の地域防災計画に位置づけてもらうこともできます。

東京都の「マンション防災ガイドブック」は、在宅避難の備え、対策の開始、活動の検討(組織・訓練・安否確認)、設備(エレベーター・給排水・電気・要配慮者)、地域協力、様式集の6章立てです。ゼロから作るより、こうした様式を使うほうが早く進みます。

7. 制度と補助を使う

東京都は、耐震性があり、防災マニュアルの策定と防災訓練の実施、または安否確認方法の構築(ソフト対策)か、停電時に水の供給とエレベーターの運転ができる電力供給設備(ハード対策)のあるマンションを「東京とどまるマンション」として登録・公開しています。登録したマンションには、防災備蓄資機材、非常用電源・太陽光発電・V2X設備、エレベーターの閉じ込め防止機能、浸水対策設備への補助があります。

東京都以外でも、耐震診断・改修や感震ブレーカーの補助がある市区町村があります。防災の補助制度で、お住まいの市区町村を確かめられます。

書き込みながら決められるマンション防災シート(A4 1枚)を用意しています。理事会や防災訓練で配って使えます。

まず今日やること

  1. 管理組合に防災マニュアルがあるか確かめ、なければ理事会の議題にする。
  2. 安否確認の方法(掲示の仕方と基準の震度)を決める。
  3. 次の総会・防災訓練の日程に、安否確認の練習を入れる。
出典・参考
最終更新: 2026-09-20